サードウェーブコーヒーとは?成り立ちや特徴をご紹介

INIC coffee

時代の移り変わりとともに、流行するファッションやフードは変化しますよね。これはコーヒーも例外ではありません。今回は、数年前日本に到来した「サードウェーブコーヒー」についてご紹介します。

サードウェーブコーヒーとは

サードウェーブを訳すと、「第三の波」。この風潮は2000年頃からアメリカで始まりました。日本に到来したのは2015年。ブルーボトルコーヒーが上陸したことが大きなきっかけとなっています。サードウェーブコーヒーの特徴は何でしょうか。それは、種子から1杯のコーヒーに至るまでの過程が明確であること、つまり「トレーサビリティ(追跡可能性)」が明確であることが挙げられます。

またトレーサビリティの追究から、コーヒーショップが直接生産者からコーヒー豆を輸入する、ダイレクトトレードも増加。

コーヒー豆の大量生産が重視された一昔前の時代、生産者が正当な対価を受けられないことが問題視されていました。しかし、コーヒー豆の品質が重視されるようになった今日では、コーヒー豆の価値に対して正当な利益を守る取り組みが増加しつつあります。

また、サードウェーブコーヒーはコーヒー豆本来の個性を重視するため、浅煎りが多く見られるようになりました。目の前にあるコーヒー豆のストーリーを知ることで、私たちはコーヒーを「飲む」だけでなく「楽しむ」「体験する」ことができるようになったのですね。

INIC coffeeのサードウェーブコーヒー

INIC coffeeでもエチオピア産最高級品種イルガチェフェG-1(グレード・ワン)を使用した本格サードウェーブコーヒーがあります。豆の品質にこだわり、豆本来の果実感や風味を大切にしたコーヒーです。

では、ファーストウェーブやセカンドウェーブはどうだったのか。時代の移り変わりによって、コーヒー業界がどのような変遷を辿ってきたのかを見てみましょう。

大量生産・消費のファーストウェーブ

第一の波であるファーストウェーブは、19世紀にはじまりました。流通の発達とともに、コーヒーの大量生産・消費が重視された時代です。世界の各地でコーヒーが安価に飲めるようになったため、コーヒーが人々の生活に馴染むようになりました。

インスタントコーヒーが誕生したのも、この時代。アメリカに在住していた日本人のカトウサトリによって、開発されました。

ファーストウェーブが日本に伝わったのは、1960年以降。1969年、上島珈琲が世界で初めて缶コーヒーを開発し、翌年の大阪万博で一世を風靡しました。

シアトル系コーヒーショップがもたらしたセカンドウェーブ

セカンドウェーブは1960年代以降、シアトル系コーヒーショップがもたらした深煎りコーヒーの時代。シアトルはカフェの繁栄が盛んな街であり、スターバックスコーヒーやタリーズが生まれたのもシアトルです。

日本では、1996年にスターバックスコーヒーが上陸するとともに、セカンドウェーブが到来。自分好みにアレンジできるエスプレッソドリンクの普及、ロゴ付きのカップでテイクアウトするスタイルなど、喫茶店文化の日本にとって新しい文化が浸透しました。

またファーストウェーブの頃に比べて、高品質なコーヒーを求める動きが活発になります。深煎りに耐えられる生豆の調達・焙煎技術が発達することによって、豆の風味が最大限に引き出されるようになりました。

サステナビリティが求められる時代へ

コーヒー豆の大量生産・消費のファーストウェーブから始まり、品質を重視する動きが高まったセカンドウェーブ。そして、サードウェーブはトレーサビリティに注目が集まっていましたね。

現在は、トレーサビリティと合わせて「サステナビリティ」という言葉も注目されています。サステナビリティとは、「持続可能性」という意味です。環境に、そして人々の安定した生活に配慮したコーヒー豆の生産・取引を行うことで、持続可能な社会を目指す。コーヒー業界は、今後も歩みを止めることはないでしょう。

サードウェーブコーヒーと持続可能な未来へ

サードウェーブコーヒーが日本に到来して数年、コーヒーの楽しみ方が変わったという方は多いのではないでしょうか。世界の国々に思いを馳せながら味わうコーヒーは、どこか趣深いものがありますね。そして、持続可能な社会を実現するために、私たちにできることは何でしょうか。地球環境に配慮した行動は、素敵なコーヒーライフを送ることに繋がっているのかもしれませんね。

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